この記事は PMOB Advent Calendar 2015 の 7 日目の記事です.
先日東京大学第66回駒場祭にてナブラ演算子ゲームを手に入れたのでサークルで遊んでみました(PMOB要素終わり).
ナブラ演算子ゲームとは
こちらのリンクに説明が書いてあります.
ここではルールの説明はせず各カードの雑感を書きます.
0 (枚数: 2)
言わずと知れた最強カード.
そのまま基底にすることはできないが,×カードと同時に相手の場の基底に作用させることで一つの基底を必ず消すことができる.
忘れがちだが,0 ÷ (基底) も可能であるため÷でもコンボが可能.
2枚しかないので計画的に.
1 (枚数: 2)
0よりかは地味だが基底に追加することで命をつなぐことができる.
1 ÷ (基底) により,1 / xのような微分に強い基底を作るという事もできる.
実は2枚しかないので単純に基底に追加するのはやめた方が良いかもしれない.
x (枚数: 8)
最も枚数が多い関数カードであり,一階微分で死なないのが特徴である.
単純に基底に追加するも良し,掛けたり割ったりして攻守ともにできるカード.
x^2 (枚数: 3)
ラプラス演算子を使われても生き残るカード.
xを積分することでx^2になることから線形従属ルールにより1枚退場されることが多いであろう不憫な関数.
sin(x) (枚数: 3)
微分(特に2階)に強いカードその1.
0の極限には弱いがx / sin(x)やsin(x) / xとすると1が残るため狙うと良い.
振動するため±∞の極限攻撃の対象にできないのもポイント.
cos(x) (枚数: 3)
微分(特に2階)に強いカードその2.
0の極限にも耐えられるうえ,±∞の極限にも強い.
xと掛け合わせるとlim supやlim infにも耐えられるが,0の極限には弱くなってしまうので注意.
e^x (枚数: 3)
微分積分が効果ない上に0の極限にもなんとか耐えられるカード.
logを作用させることでxとなり弱体化する.
× (枚数: 5)
基底と関数を掛けるカード.
様々なカードと組み合わせて強化弱体化が可能なため万能.
÷ (枚数: 5)
基底と関数を割るカード.
割る順番は指定できるため,意外と強化に使いやすい.
枚数は多めのためあらかじめ分数の関数の性質を調べておくと吉か.
f^-1 (枚数: 2)
基底の逆関数を取るカード.
複雑化する関数もあるため使いどころが難しい.
逆三角関数の性質あまり調べてません...
√ (枚数: 2)
基底の平方根を取るカード.
強制的に-∞の極限から守る事ができる上,高い次数の基底に作用させるという手もある.
負数の扱いには慎重に.
lim +∞(枚数: 2)
+∞の極限を取るカード.
振動さえしなければ収束か発散をするためかなり強いカード.
定義域に正が含まれない関数はめったに作れないため安定して効果がある.
lim -∞(枚数: 2)
-∞の極限を取るカード.
同じく強いカードではあるが,定義域に負が含まれない関数にも使えないため注意.
lim 0 (枚数: 3)
cos(x)およびe^x関連の基底でなければ収束発散で退場させることができる.
退場できないカードについてもあらかじめxを掛けあわせておくということで対処できる.
lim+∞ sup (枚数: 1)
基底の上極限を取るカード.
振動していても使えるため,実質すべての関数を退場及び定数化できる(はず?).
1枚しかないため計画的に.
lim+∞ inf (枚数: 1)
基底の下極限を取るカード.
こちらも実質すべての関数を退場及び定数化できる.
d/dx (枚数: 8)
微分させることができるカード(連続使用可).
1を0にさせることもあれば線形従属させて退場もある.
手札にこのカードが多い場合は連続使用して手札を一新させるという事もあり.
∫ (枚数: 10)
実はこのゲームにおいて一番多いカード.
知識がある人は積分を使って耐性のある関数を作ることができるかもしれない.
自信がない場合はwolframalphaを使って何になるか確認した方がいいかも.
∇ (枚数: 10)
∫と同じく10枚のカードであり,自他どちらかのすべての基底を1階微分する.
強力で枚数も多いが,それまでに微分耐性のある基底を作成できると流されずに済む.
∆ (枚数: 2)
自他どちらかのすべての基底を2階微分するカード.
場の基底が1,xになった時に使うと勝つことができるため,一番意識を向けないといけないカード.
2枚しかないため枚数の把握が余計な手を減らす第一歩かもしれない.
という感じです.
鳩山の人は遊びましょう.
有識者に質問
xsin(x)とかって微分したら基底って増えますか?